はじめに
…本書を片手に、列車に乗り、車窓から景色を眺め、列車を降り、町を歩き、そこに生きる人々とふれあい、この地域の素顔を少しでも知っていただければ、幸いである。------山盛洋介
地域の足として活躍している路線。決して派手さはないし、観光客が大挙して利用する路線というわけでもない。それでも地域にとってなくてはならない路線ばかりで、毎日地元の人々の素顔を覗くことのできる路線である。本書は、そんな私鉄とその沿線の素顔を描いたものである。本書を片手に、列車に乗り、車窓から景色を眺め、列車を降り、町を歩き、そこに生きる人々とふれあい、この地域の素顔を少しでも知っていただきたい。…
天浜線は、すべての列車が各駅停車である。気の向いた駅で自由に乗り降りしながら、のんびり汽車旅を楽しんでみたいものである。嬉しいことに、天浜線には、古きよき時代の鉄道の原風景を残しているところがいくつもある。そういった光景をたどるだけでも、どこか懐かしい気持ちになれる…
敷地を過ぎたあたりから、斜面一面の茶畑が見られるようになってきた。看板には「三川茶」とある。さすがは茶どころ静岡である。うなぎ、みかん、お茶と、遠州の名物をすべて網羅していくような今回の旅である…
幸いまだ次の列車まで時間がある。駅近くの和菓子屋さんで、そのみそまんを三つほど所望した。気賀は和菓子屋さんが多いところで、町を歩いていると至るところで見かける…
浜名湖と言えばうなぎの養殖が有名だが、汽水湖である浜名湖自体にも多くの魚類が棲んでいる。その数三百を数えるそうだが、ほとんどは常住しているわけではなく…
蒲郡競艇場前を出ると電車は高架に上がっていき、蒲郡の町を見下ろして走るようになり、すぐに終点の蒲郡に到着する…
線路左側に側線の跡が見えると、老津である。かつてはこの老津止まりの列車も設定されていたようであるが、その頃に使われていた側線だろうか…
遠州小松を出るとにわかに家並みが濃くなり、軒先をかすめるようにもなっていく。そして到着するのが浜北である。浜北市の中心駅で、駅舎はきれいに改装されていた。ここで途中下車してみた…
各路線地図を掲載。途中下車しての観光案内等も掲載しています。
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